調子のいい見かけだおしになりたくない
もう十何年も前に、夢とか何とか追いかけて故郷を捨てて。
剣も持たずに、サムライを気取っていた。
格好悪いけど、格好よくもあった。
今、思うとね。
そして、いつの間にかサムライであることも忘れて。
もっともらしいことに相槌打ち始めて。
世の中の風に染まって。
自分が自分であることも忘れて。
名前の前に妙な肩書きまでつけて。
でも、やっぱり、追いかけてた姿があって。
進めば進むほどに、その矛盾にぶつかって。
わがままで舵をきってしまうことを繰り返し。
馬鹿だなあ。
って思うし、思われてるだろうけど、自分をやめられなくて。
捨ててきたものを裏切れなくて。
背負ってるものは、どんどん大きくなるけれど。
この背中で背負ってること自体が、正しいのかどうか。
なんて、小難しいこばかり考えて。
いろんな人の生き様や死に様を見ていると。
違うのかなあって。
今のままじゃなあって。
シンプルにストレートに、思いのままに。
いつまでも、そうありたい。
サムライに必要な剣は、まだ手にすることはできないけど。
こころは、いつもサムライでありたい。
間違ってないよなあ。
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